2012/01/01

MINI House Project 1.これからの住宅

昨年、東北地方を襲った大震災の悲劇と、
それを発端とした原発事故による電力不足。
ここ数十年間、私たちは好きなだけエネルギーを使い、
何不自由のない生活を過ごしてきました。
そして「それが当たり前」だと錯覚をしてきたのです。

















いまさら大昔に戻る必要はありませんが、
今の生活の豊かさに感謝しながら、できるだけ無駄使いをせず、
すべてのものを大切にする、という意識が大切だと思います。

私が建築という仕事にかかわるようになって20年。
その中でも、住宅と付き合い始めてからは10年が経ちます。
その間、いつも頭の中にあるのは、「小さな家」でした。

建築の設計は複雑な三次元パズルを解くようなものです。
カタチとしてのXYZの組立てはもちろん、周囲の環境や法律の規制、建築主の考え方や予算など、当然のことながら大きく関係してきます。
限られたスペースに必要な機能を与えるという作業。小さくなればなるほど、その難易度は高まるといってもよいでしょう。

ですが、小さくても機能を満足し、心地よさを十分に感じる家ができたとしたら、それ以上を望む必要はなくなります。

もちろん、余裕やゆとりを持つことは大切ですが、それを与えてくれるのは、大きさだけではないはずです。



そんな意味もこめて、今年はこのブログで
現在の私が感じている住宅感をご紹介したいと思っています。
<MINI(32)ハウスプロジェクト>と称し
32坪・総2階の小さな家を考えてみます。

シンプルで機能的、省エネにも配慮した住宅、
論理的に組立てられた「カタチ」をつくってみましょう。

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